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判断の早さ、的確さ、そして説得力

ブルーノート東京では毎回アーティストに因んだカクテルを出しており、そのカクテルの名前はアーティストに試飲してもらい決めています。

今回のドリンクをPattiさんが飲んで名前を決める際、「今回はブルーノート東京の25周年という素晴らしいアニバーサリー、そしてTuck&Pattiの活動が35周年という記念すべき年、2つの幸せが重なったということで、このカクテルの名前はDouble Happinessよ!」といわれたときはその場所にいた全員がまさにその名前だ!と感動し納得しました。

僕が驚いたのはその判断の早さと、なおかつ説得力を持った言葉です。判断を保留してTuckさんに相談したり迷ったりせず、その場で判断し瞬時にその時の最良の答えを導き出す。そしてその言葉に説得力を持たせるための話の進め方、声の出し方などは今後の自分の判断の仕方、そしてその伝え方の勉強になりました。

ステージ上でもちょっとした事で驚いたことがありました。Tuckさんがギターのチューニングで曲間の間に自分の意図よりも少し長めの空白の時間ができた時にPattiさんはゆっくりと右腕を動かし、右手の指ひとつひとつをスローモーションのように動かしました。そのちょっとした動作だけで流れていた時間の動きが変化し、心地の良いものに変わりました。

ちょっとした動作や話し方、話のすすめ方で、その人の風格、人間性がわかります。例えPattiさんを知らない人がいたとしても、見ただけでこの人は何かしら素晴らしい人に違いないというオーラのようなものを感じられたと思います。自分もそうなれるように正しい言葉で正しい判断を下し、適切な動作で動けるようになりたいですね。

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