2011年12月23日にAcoudphereの水戸のホテルでのライブの見学兼お手伝いに行ってきました。クリスマスキャロル2011というパーティーで前後半の2ステージにわかれ演奏したのですが素晴らしかったので早速レポートしたいと思います。
また音楽を志す若いミュージシャンもどういう風にライブの準備をし、実際に行うかの一例になるかも知れませんのでご覧になってください。
朝早くからキャンピングカーのコーチメンに乗って出発します。北海道ツアーなど色々なライブツアーにこれまでお供させて貰いましたが、このコーチメンは頼りになる相棒ですね。中が広くて、車で移動しているというよりは家がそのまま移動しているといった感覚で、中でもゆったり寛げます。これが電車や、飛行機などの狭い席等だと中々体力的きついかも知れませんね。演奏する時間は1、2時間でも移動は5、6時間くらいになってしまうので、ライブアーティストは基本的に移動する事が仕事になってきます。
車窓の景色がどんどん田舎の風景になっていきます。もうすっかり冬ですね。移動中はライブへ向かう仕事感覚というよりは、ドライビングを楽しんでいるといった雰囲気で、AcousphereさんとAerial池田さんと僕の4人で音楽談義などをしながら和やかに進んでいきます。なんだか旅しているみたいです。
ホテルに到着して控え室でゆったりと過ごします。さすがのホテルなので、ライブ前には美味しいご飯を頂いたりと、接客のプロがゲストとして扱ってくれます。控え室にあった3、4人がけのソファはギタリストにとっては家に一つ欲しい家具ですね。ギターをソファに預けられるので疲れがなく演奏する事ができます。
こういった時間にブッキングをしたマネージャー等が来て、しばしの打ち合わせをします。どういう流れでの演奏になるのか、どういう音響設備なのか等を話していきます。ここでどういう仕事をするべきなのかをしっかりイメージを持てるといいですね。
さて時間が来たのでライブ前のリハーサルです。Acousphere形式のリハーサルは、リハーサルではなくサウンドチェックです。今回はUnico一発を会場のPAにつなぎ、会場のいろいろな場所を動き回り、すべての場所に良い音が届くように音をイコライジングしていきます。AcousphereのサウンドのEQ自体はMacの方で完了しているので、サウンドチェックでは箱の調整をする事がメインになっていきます。
演奏家と音響を分業しないで、自分たちの音は自分で作るというスタンスは、これからの個人個人のミュージシャンにとって必要になってくるんじゃないでしょうか。
リハーサルも終わってしばしのリラックスタイム。コーヒーでも飲みながら、サウンドチェックでの疲れを癒します。
今回ライブ直前でAcousphere奥沢さんのプレイを見ていたのですが、最近の課題はMess Upという事ですでに出来上がっている楽曲をいかに壊すか、いかに新しい事に挑戦するかを課題にしているそうですが、ライブ中もそのコンセプトを色々見る事ができました。伴奏、それ自体のアドリブというコンセプトなのですが、やはりレコーディングされている楽曲は定型がしっかりしているため、アドリブで全然違う場所に行ってしまってもしっかりと聞かせる事が出来ます。定型のない上でのアドリブはフワフワして、まあそれも一つの魅力なのですが、Pat Metheny等を聞いていると思いますが、完全にコンポジットされた上でのアドリブは説得力がありますね。
アドリブとは即興作曲の技術という事を忘れないように、自分の日々の練習にも取り入れていきたいですね!