下記の動画は1小節ごとに2-5が入れ替わるBe-bopでよくあるコード進行の上で弾けるフレーズです。
ビバップスタイルのジャズでよく聞くフレーズです。コンファメーション(Confirmation)などの曲に代表される1小節ごとの2-5フレーズを、チャーリーパーカー(Charlie Parker)やラッセルマローン(Russell Malone)、マイクスターン(Mike Stern)等からコピーしました。ひとつひとつのフレーズを細分化して覚えると良いと思います。
コード進行はA-7 D7 G-7 C7 FMaj7です。バークリーメソッドでいうところのIII-7 Vi7 II-7 V7 I のケーデンスです。それではひとつづつフレーズを分析していきます。
EX-1
このフレーズは同じ2-5のフレーズが繋がって出来ています。このようにIII-7 Vi7 II-7 V7 I のケーデンスでは同じフレーズを全音下げて弾く事ができます。一つのフレーズを知っていればすぐにつくれるし、音もコードが下降していることを分かりやすく表現できるのでオススメです。
EX-2
出だしのフレーズはEX-1のオクターブ低い音です。すべてのフレーズに言える事ですが、いろんなポジションで1オクターブが高い音や低い音を弾けるようにしましょう。
EX-3
A-7のコードトーンの下降から始まるフレーズです。
EX-4
EX-3のフレーズを途中で音程を上げて弾いています。このようにフレーズのオクターブを途中で変えるとまた違ったサウンドになるので、いろいろ試してください。
EX-5
これはコンファメーション(Confirmation)のテーマをそのまま借りています。いろいろな曲のテーマを覚えて、それを他の曲の同じコード進行にあてはめるのもよくある手です。Parkerもポパイのテーマ(アニメの曲!)などをインプロビゼーションに織り交ぜたりしています。かっこいいですよね!
EX-6
これはコード進行をA-7 D7 G-7 C7 FMaj7ではなくA-7 A♭7 G-7 G♭7 FMaj7と仮定して弾いているフレーズです。ドミナントコードには常に#4度上の(あるいは♭5度下の)裏コードがついてくるので、そちらを弾いても大丈夫です。Scale的にはLydian♭7を選ぶのが一般的ですが、単純にコードトーンを弾く方がテンション感がでるので好みです。
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Wes Montgomeryの2-5進行
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Bopフレーズのオススメアルバム
Bopの帝王、チャーリーパーカー(Charlie Parker)です。おそらくここで聞けるフレーズのほとんどがどこかで聞いた事がある、と言えるほどコピーされまくった、その源流であるParkerのアルバムです。ロックではチャックベリーがもし彼の音楽が特許を取っていれば、彼の不遇はなく、また白人にロックを奪われる事無く時代が変わっただろうなどと言われてますが、パーカーがもし彼のフレーズに特許を取っていればジャズはもっと違った(おそらくはつまらないものに)なっていたでしょう。このアルバムに入っているConfirmationはバップの代表曲なので、コピーしてみるのもいいかもしれません。
マイクスターン(Mike Stern)のスタンダードな曲を集めた、その名もずばりStandard(& other songs)です。高速でクロマッチックなバップフレーズを引き続ける様は、圧巻。まさにMike Sternですね。
スタンダードなバップフレーズに混じるコンテンポラリーなサウンド。そのバランス感覚がすごい好みなギタリスト、ラッセルマローン(Russell Malone)です。フルアコをバキバキと鳴らす姿はかっこいいですね。ダイアナクラール(Diana Krall)の伴奏のしているときのアルバムもオススメです!