音楽学校に入るべきかどうか

プロ志望の学生の生徒さんに、音楽学校に入るべきかを、入るならどこが良いのかを質問されたので、それについて考えてみました。
まずはその生徒さんが考えるプロの定義、成りたいミュージシャン像(アーティストなのか、スタジオミュージシャンなのか、作曲家なのか)を聞くことから始めましたが、よくよく考えると、このまま大手音楽事務所や音楽業界というものが衰退していくと、個人事務所やフリーで働くミュージシャンが増えていき、分業制が成り立たなくなっていきます。そこでこれから必要になるミュージシャンはアーティストであり、サポートも出来、レコーディングの知識や作曲の知識もあるオールマイティなミュージシャンではないかと思います。
これまでは、それこそクラシックの時代に戻っても、音楽にはパトロンが必要でした。バッハのような作曲家たちもパトロンのために沢山の音楽を残しています。そしてミュージックのインダストリー化が進み、大手事務所が音楽家をスポンサードし、育成していったのですが、それはよりシステマティックになっただけであり、パトロンの時代と変わりありません。
しかしインターネット革命のおかげで誰もが自由に、スポンサードされること無しに音楽を発表できるようになりました。YouTubeやSound Cloudは玉石混交の世界で面白いですが、やはり耳目をひくのは実力のあるもので、この先さらに実力主義な社会になっていくと思います。

今までのように、大手事務所に入って楽器やボーカルのトレーナーがつき、美しい衣装をつけるスタイリストがいて、仕事の管理をしてくれるマネージャーがおり、言われた通りに動けば生きていけるミュージシャン像は叶わないものになってきました。これからは自分で考え自分の判断で動き、自分で自分のトレーナーをつける、経営者目線のミュージシャンが必要になってくると思います。
しかしそういったやり方で今の時代に通用する実力を身につけるのは時間がかかると思います。いろいろな学校や先生の元、あるいはインターネットや本で学び、実地のステージでパフォーマンスの経験をし、スタジオワークへの参加をしなければなりません。
プロになるためのルートは数あれど、結局のところ何かを学び続けることは変わりません。音大にいっても、高名なミュージシャンのもとに師事しても、卒業したところでそこはまた新たなスタートにしか過ぎません。
そこで僕はプロとしてのキャリアのスタートをもっと前倒しするべきだと思います。つまり今からプロとして活動をスタートすることです。ブログに毎日学んだことや考えたことを書き、それを積み重ねる。稚拙でも良いので、自分の演奏を人に聞いてもらう、Webに上げ反応を見る。その積み重ねが何年も経ち、それらの集積は信用を産みます。音楽家が実力主義になればなるほど、実力を見てもらうために、Web上に自分の演奏や思考の過程、軌跡を置いておくことが必要になると思います。それは音楽学校に在学中でもやるべきだと思います。

どの音楽学校に入るか、という選択も大事ですが、そこで何をするか、何を目標におくか、の方が大事です。僕も様々な場所を経過して学んできましたが、どのルートを辿っても、多少形は違えど、今と同じような動きをしていただろうなあ、と思います。作品をWebに発表し人に見てもらう。ブログなどで自分の考えを残していく。これらがこれからミュージシャンになりたい、という人に必要なことだと思います。

しかしどこの学校に行こうとも同じスキルがつく訳ではありません。そこで出会う人々、学ぶ内容も重要になっていきます。やはり学校選びは大事ですよね。まずは自分で今自分に必要なスキルはなんなのだろう、と考え、即決せずにあらゆる可能性を頭の中で想像し、もしこの学校にいったらどういうスキルを手に入れられるのか、いかなかった場合はどうなるのかなどを自分なりに考えて欲しいですね。時間はたっぷりあるので全ての可能性を(世界中の学校、コースなどを網羅するくらい)検討して欲しいです。
そうやって出した結論は必ず自分を裏切らないと思います。

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