ようやく待ちに待ったDan Ratliffさんのウクレレが手元に届きました!チョコレートマンゴーを材に使った見た目が美しいです。
肝心の音は作られたばかりなのに、マンゴー特有の明るくパキッとした音の中に、倍音の出ている深みのある音がして丁寧に丁寧に人の手で作られた手工品なんだな、と感動させられます。
このウクレレは完成までに1年かかっています。Ratliffさんはウクレレのオーダーが入るたびに同じ形の材違いのウクレレを2本作るそうで、それだけ長い時間がかかってしまうそうです。片方を作っては仕上がりを見て、それをもう片方のウクレレに生かす、地道な作業の繰り返し。また僕のオーダーが普段のウクレレ作りと違うものだったので(ギターのフレットを打ってくれ、ポジションマークの位置を変えてくれ、などなど)新しい制作の方法を作らなければならなかったのかもしれません。さらに塗装が気に入らなかったので、再度やり直しをしたり、相当な試行錯誤の結果がこの美しい仕上がりにはねかえっているんですね。
僕のチョコレートマンゴーのウクレレの兄弟のもう1本がどこに行っているかというと、ギタリストの林本陽介くんの所へと渡りました。そちらはスプルーストップのサイドがマッカーサーエボニーで全くカラーの違う音がします。同じ作り方でも材の違いで全然違う音になるんですね。
丁寧に作られたものには何か凄みを感じさせるものがありますが、このウクレレもそうです。新しいものを生み出す想像力とそれを完成させる技術力、そして妥協しない精神力が名品と呼ばれるものを作り出すんですね。僕もこのウクレレを使って、Ratliffさんの名に恥じない演奏、作品作りをしたいです!