Acousphere BLENZ Live レポート & 「理論やテクニックなどとは関係のない、音楽の素晴らしさ」を表現するために「理論やテクニック」を学ぶ理由




















本日は僕のギターの師であり、レーベルの代表アーティストでもあるAcousphereのカフェライブでした。

場所はBLENZ青山花茂店。こちらは昨年2010年の末までBLENZ Monday Jazz Nightと称して毎週月曜日にカフェライブをやっていたのですが、本日はそのライブの一夜限りの復活!
BLENZ Monday Jazz Night第一回出演のAcousphereが演奏してくれました。

Acouspeheはギター2本のみで音楽を奏でるギターデュオで、テクニックに裏打ちされた、まるでバンドやオーケストラのような厚みのある音と、しかしテクニックに溺れない歌心あるプレイで聞かせる数少ない良質なアーティストです。

時間より早く着いたので、ライブが始まる前にラテアートで有名なBLENZさんのソイラテを頂きました。かわいいラテアートがあると味だけでなく目でも楽しめますね。そうこうしている内にお客さんも集まってきて、いつの間にか立ち見も出るほどの満席に。

そしていよいよ開幕。カフェのはずなのに熱気がすごい、まるでライブハウスにいるかのよう。もちろんライブハウスでは無いので音量は小さめなのですが、そんな事関係なく2曲目のAi no Corridaの熱の入ったソロでいやがおうにも盛り上がります。そして一転Your Song、ウクレレで弾くJamesなどで観客はゆったりとした暖かい空気に包まれます。ここらへんの選曲、曲順の良さは学びたい所。

そして怒濤のギター一本でのソロBlack and White。トライアドを多用したコードソロは圧巻の一言!

僕も即興演奏を学んでいるので音楽を聴くときのスタンスとして、曲のアドリブ部分などをどんなスケールで弾くのか、コードに対しどんなアプローチを取り、どんなリズムパターンを展開していくのか、という風にとらえてしまいがちです。アドリブ中の3連のフレーズ、5連のフレーズなどを聞いて反応してしまうんですが、Acousphereの音楽を聞いてるとそんな所は音楽にとって本当は重要じゃないんだよ、と気付かされます。

僕は音楽を聞いてそこで何が起こっているかを頭で理解しようとします。それが音楽理論などを学ぶ理由にもなっているのですが、良い音楽を聞いている時、頭で理解しようとする事を体が拒否します。頭では、ああ今のコード裏いったな、だから気持ちよく響いたんだな、とか思ってるんですが、音楽に集中すればするほどどんどんそういった理論から離れていって、もうただただ音楽が体の中を通り抜ける快楽に身を任せるだけになっていきます。

Pat Methenyなどを初めて聞いた時もそうだったのですが、はじめはこのギタープレイすごい!等ではなく、ただ単純にその音楽世界に漬かっていたい、という快楽的な面のみでした。理論やテクニック的なものの考察は後からついてくるものなんですね。我が身を振り返ってみれば、その音楽が自分に取って素晴らしいかどうかってのは理論など重要じゃなかった事がわかります。もちろんその好きな音楽に共通する傾向を調べたり、実際に演奏に応用するには理論は役に立ちますが。

音楽にとって重要なもの、それが理論やテクニックでないとしたらなんなのか。それを簡単に「心をこめること」、と言えるほど僕は単純じゃないです。

すべての素晴らしいミュージシャンがたった一つの曲を演奏するために、苦心し練習に膨大な量の時間を掛け、腕をみがいている事を演奏をする立場になり僕も知りました。素晴らしい音楽を演奏できる人が、「僕は練習なんてしない」、「演奏が上手くなりたい?海でも眺めてれば良いさ」、とか言ったりしますが、独断と偏見で言いますが、あれは嘘です。膨大な量の練習、それが素晴らしい演奏を作り出す材料になる事を僕は知っています。しかしそこにプラスアルファの何かが加わり、それが心をふるわす、俗に言う名演になると僕は思います。そのプラスアルファとはなんなのでしょうか。(それにはもちろん聴き手のスタンスも重要になってくるとは思います。)

友人からの又聞きなので定かではないのですが、ハービーハンコックが良い演奏をすることについてこういう事を言ったそうです。

「練習して練習して練習して、そしてそれを忘れろ」






すばらしい演奏、名演が膨大な練習の果ての、さらにその先にしかないとしたら。

矛盾した言い方になりますが、「理論やテクニックなどとは関係のない、音楽の素晴らしさ」を表現するために「理論やテクニック」を学ぶ必要がある、と僕は思うのです。

…うーん、前置きしたけどもすごい矛盾したセンテンスだな。




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しかしライブレポートのつもりが全然関係ない「音楽理論を学ぶ理由」になってしまった。まるでボストン行きの飛行機に乗ったのにクアラルンプールに到着してしまったような感じだ。真夜中に文章を書くとろくな事にならないという好例ですね。それからAcousphereさんの音源は下のリンクからAmazonで購入できますので是非どうぞ。



























あとBLENZさん、いつかBLENZ LIVE再開して欲しいな。あんな暖かい雰囲気のライブなんてなかなかない。場所やBLENZの空気感も貢献していたと思う。次は出演する側で行きたい!

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