今回のYouTube RecommendはギタリストSylvain Lucの動画です。
Sylvain LucはBireli LagreneとのDuoアルバムで世界的に有名になったフランスのギタリストですが、彼自身音楽一家に生まれ育ち、9歳の時にすでにアルバムに参加するぐらいの腕前の持ち主です。
彼の愛機はGodin Multiac Nylonですが、彼の奏法がGodinのために作られたのか、あるいはGodinが彼の奏法の為に作られたというべきか、というぐらいその音楽性と楽器の相性が良いです。
Godin Multiac Nylonはピエゾで音を拾う事が出来るため、ピッキングノイズ(ピッキングのときの弦をこする音等)がかなり増幅されて聞こえます。それを逆手に取って、Sylvain Lucはギターの弦をパーカッシブに叩いたりして、ギター1本のサウンドの中にドラムなどのサウンドを取り入れています。
動画の演奏でも聞く事のできる、右手親指の側面でハーモニクスポイントを叩いて演奏する奏法は、実音とハーモニクス、そしてパーカッシブなサウンドが入り交じって独特の音色を作り上げています。
Sylvainの学生時代は学校にギター科が無く、かわりにチェロを学んでいたそうですが、そのためか彼はかなり低音にもこだわっていて、弾きたい音域が足りなくなって、演奏中に6弦を緩めながらプレイする事もあります。下記のSunnyの演奏の最後もチューニング下げようとして間に合わなくなり止めていますが、頭の中ではチェロの音域が流れているんでしょうね。頭の中で流れている音が楽器の音域上弾く事が出来ない、なんてレベルに到達しているのが見てとれて、面白いと同時に尊敬しますね。
下記の動画はSylvain LucとBireli LagreneのSunnyの演奏です。是非ご覧ください!
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