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静かな生活

都内とは思えない静かな場所、最小限の家具、穏やかな生活。
先日、オーストラリア留学時代にお世話になったミュージシャンの先輩の家に 遊びに行ってきました。
出会った時にはすでに音楽業界で活躍されている方で、 僕がプロミュージシャンという仕事を意識するきっかけを作ってくれた先輩です。
現在は自分のレコード会社を作り、独立して働いており、 独立系のミュージシャンが多い世の中、 大手プロダクションを経験したのち、自分で独立して生きている仕事の仕方はすごく参考になります。

そんなライフスタイルをちょっとでも盗めたらなあ、と思いお家にお邪魔したのですが、 とにかく驚かされたのは、その静けさでした。
都内なのにアスファルトを走る車の音も聞こえない、静かな街で、ただただゆっくりと時間が過ぎていきます。
音楽家らしく時々は音楽をかけるのですが、音量はすごく小さく、聞き取れるか取れないかぐらい。
目に入る家具や調度品の類も少なく、時間のスペース、空間のスペースをすごく感じる家でした。

何かに似ているなあ、と思いながら、くつろいでいたのですが、 帰り道に「そうだ。オーストラリアのヌーサに似ているんだ。」と気づきました。

僕たちはヌーサという小さな町で出会ったのですが、ほとんど何もない田舎で、あるのはビーチばかり。
日々、通っていた語学学校の終わりにみんなで海辺に行って、ただただ波が崩れる音を聞きながら、日が暮れるのを眺めていました。
とにかくゆっくりした時間が流れていたのですが、その家にいると、そこでの時間の流れを思い出しましたね。

オーストラリアの生活から10年以上経ち、日々の忙しさに追われながら、 すっかり東京の時間の流れの速さに慣れてしまった僕には、そういった静かな生活を東京でつづけられていることはカルチャーショックでした。
確かに作曲などのクリエイティブな仕事には、ああいった静かな時間が必要だよなあ。

でも今の僕には、生来の貧乏症からか、空いた時間にはすぐに仕事を詰め込んでしまうので、まだまだ静かな生活は手に入れられそうにもありません。
10数年後には静かなでクリエイティブな生活を手に入れられる環境を作るために、今から動いていかないとなあ。

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